近年は、ノラ・ジョーンズのような"ジャンル制定不能シンガー"とでも呼ぶべき人たちがジャズの世界でも大きな注目を浴びるようになった。
そして、ここに日本デビューを果たすスウェーデンのシンガー、スス・フォン・アーンもまた、"ジャンル制定不能"でありながら、母国のジャズ・シーンで活躍を続ける期待のシンガーなのだ。
彼女のヴォーカルは、「他のスウェーデン人歌手の誰よりもノラ・ジョーンズとエヴァ・キャシディを髣髴とさせる」という評価を母国では受けているけれど、実際に聴いてみると、ノラよりも少しジャズ寄りで、声にもノラとは異なる確固とした個性がある。ジャジーなフレイジングには深い表現力があり、さらには作曲の才も並々ならぬものがある....と、ススの魅力を挙げていくときりがないほどだが、特に、スロウ・バラードに見せる彼女の表現力は素晴らしく、現在、ジャズ/ポップ・シーンに彼女ほどのバラード・シンガーはいない、と断言してしまっても過言ではないだろう。
大村 幸則
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