イングマールソンのテナーは、まず何よりもトーンが美しい。テナー・サックスがもっている逞しさ、力強さはもとより、やはりこの楽器ならではの暖かく、どこかに肌のぬくもりを感じさせるような、きわめて人間臭い感触をかんじさせるプレイが、じつに魅力的だ。
プレイ・スタイルそのものは、彼が生まれた頃に隆盛をきわめていたハード・バップのよき時代の香りを今日に継承しているが、それらを巧みに消化しつつ、自身の"うた"を堂々と歌いあげてゆく吹きっぷりが見事である。まさに"21世紀ジャズ・テナーの王道"と呼ぶにふさわしい。
ライブにして、この完成度! まさに今日のヨーロッパ・ジャズのもっとも成熟した姿を、ここに見る思いがする。
岡崎正通
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